あなたの前世は、極寒のシベリア地方で暮らすごくフツーの村人。
ツンドラに囲まれた深い森の中の小さな村で生まれ育ったあなたは、
口数は少ないものの、真面目で誠実。
小さい頃から親の言いつけをよく守り、お手伝いをする「いい子」でした。
やがて大人へと成長したあなたは、
親が決めた同じ村の男性と結婚し、二人の子供をもうけます。
一年の大半を深い雪に閉じ込められ、
農耕と狩猟採集だけで生計を立てる生活は、お世辞にも豊かとは言えません。
しかし、あなたは文句も言わず、
その単調で変化の乏しい生活パターンをただ淡々と、繰り返してきたのです。
日常の家事全般はもちろん、
子育てと夫の世話、農作業や村全体で行う家畜の世話など、
一日の大半は忙しく動き回り、
自分の時間など、ほとんどない暮らしを生涯にわたって続けて来ました。
その人生ではあなたは結局、
生まれた村から一歩も出ることなく、
寿命を全うすることになるのですが、
最期の時を迎えた、あなたの胸に込み上げてきた想いとは…。